有川浩『シアター!』

解散寸前の小劇団が再生していくお話。やっぱり有川浩らしく性善説全開で前向き。

そして、夢を追うばかりでなく現実を見て兼ね合いを打算的に考える、ということに対してとても肯定的で大人。劇を創りあげていくことに関しては部外者と自分を位置付け、実務部分でのサポートに回る、主宰の兄で出資者でもある司の視点で記述される彼自身の言動が、じつはいちばんカッコよく感じられてしまうという。

あと、本書のなかでこの劇団が「わかりやすい」脚本に対する「うすっぺらい」などの批判をはねのけて、難解な芸術性を重んじる批評家たちに迎合せず、間口の広いストーリーを堅持する姿勢が描かれているのは、有川浩さん自身の小説に対する思いが反映されているのかな? とも感じました。

登場人物紹介で、ひとりひとりにキャッチコピーと突出した能力や特徴が添え書きされて明解にキャラ立てがおこなわれている「戦隊物」っぽいノリも、たぶん意図的。
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