虫のいい日々

あぶはち取らずと言われても、極楽とんぼで過ごしたい。
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2014年3月に読んだものメモ
  • 小山田浩子『工場』(新潮社,2013年3月)
    全体としての事業内容が個々の従業員にはさっぱり見えてこない広大な工場。仕事の風景は現実にもありがちなのに、不条理感が漂う。併録の「いこぼれのむし」では、日常的に顔を合わせている者同士の内心の齟齬が表題作よりもさらに執拗に描かれ誰も悪くないのに恐ろしい。

  • Michael Booth "Eat, Pray, Eat [Kindle Edition]"(Vintage Digital, 2011年10月/親本:Jonathan Cape, 2011年8月)
    先月読んだあの『英国一家、日本を食べる』のインド編……などと思っていると後半から大きく方向転換。現地の苛烈さに耐えつつも順当にグルメの旅を満喫していたアル中寸前の肥満フードライターである著者は、なんとその身を案じる妻によって騙し打ち的にヨガ教室にぶち込まれ、これまで全力拒否してきたスピリチュアルな世界に直面してしまうのだ。葛藤と受容と変化のプロセスが、皮肉と悲哀と自己ツッコミ満載で語られる。とことん理屈っぽい著者が導師たちと交わす会話が味わい深い。タイトルはもちろん、映画版ではジュリア・ロバーツが自分探しの旅をするヒロインを演じたヒット作、エリザベス・ギルバートの『食べて、祈って、恋をして (Eat, Pray, Love)』をもじってますよね。

  • 西原理恵子+佐藤優『とりあたま帝国 右も左も大集合!』(新潮社,2013年8月)
    シリーズ最新刊から手を出しちゃった。時事ネタ集だしまあいいか。佐藤さんてお名前はよく拝見してたものの著作は読んだことなくて、ああこういう人だったのか、と。すごく頭いいかたなんだというのは分かるけど愚民な私には賛同できない意見もちらほら。

  • 内澤旬子『捨てる女』(本の雑誌社,2013年11月)
    豪快。大病と震災を経て心境に変化が起こり、重荷に感じていたものを捨てまくったら、スッキリするより人生を楽しむ力まで捨ててしまったような気がしてウツっぽく……というのは、ちょっと分かる気がした。実際、手放してしまったというたくさんの古書の描写が、とても魅力的。でも捨てるの気持ちいいっていうのも本当なんですよね。

  • 伊坂幸太郎『死神の浮力』(文藝春秋,2013年7月)
    長編になったからか千葉さんとターゲットの関わりかたが前作以上に単なる「見守り」の域を超えていて「いいのか?」と思ってしまった。感情でなく生真面目さに基づくものではあるんだけど。「天然」な言動は相変わらず楽しい。巻末の著者の言葉で、伊坂さんも真面目な人だなあと思いました。ところで、これ読んでていちばん戸惑ったのはね! 前作『死神の精度』については、私は映画版のキャスティングに対して「えー、千葉さんは絶対、金城武とは違うだろ! 原作者は金城さん主演だからOKしたとか言ってるけどマジですか!?」とぷりぷりしてたんですよ。なのに今回、この続編を読んだら、千葉さんのセリフがすべて、金城くんの声で脳内再生されるようになっちゃってた……。千葉さんはターゲットごとに姿を変えるという設定なのに、容姿イメージもちょっと。映像の力って恐ろしい。というより、私の「金城くんの影響力に引きずられる度合い」が恐ろしいのか。

  • 王谷晶『剣姫風雲〜千里の大地を駈ける虎〜』[Kindle版](yomel.jp,2013年9月)
    少女向け武侠ラノベ? 中華武術ファンタジー? ジャンルは分かりませんが面白かったです。出奔した勇ましいお姫様、拾われた美麗でおっとりした王子様、どちらも個性的で素敵。ただ、旅はこれからだろ! ってところで終わってしまった(笑)。

  • 王谷晶『剣姫風雲2〜龍の舞 虎の拳〜』[Kindle版](yomel.jp,2013年12月)
    故郷に帰れぬふたりが旅の途中で巻き込まれたトラブル。直言直行・猪突猛進なヒロイン痛快です。一見ぽややんとしてるけど実力は秘めてる王子様にもギャップ萌え。この人の背景にも謎が残っているし旅の目的もぜんぜん果たせてないので続編希望。

  • シャンナ・スウェンドソン『魔法使いにキスを』(創元推理文庫,2014年3月/原書:Shanna Swendson "Kiss and Spell" 2013年5月)
    シリーズ7作目。入れ子構造になったような部分が、作者も遊んでるなーって感じですごく楽しかった。いつも不本意なほど慎み深い主役ふたりもわけあってラヴ度アップ。ケイティが、自分の本来のありかたに改めて自信を持つようになるのが爽快。この「(株)魔法製作所」シリーズは、1巻のあと待ちきれなくて2巻から英語で読むようになって、そしたら今度は本国で打ち切りになったあと東京創元社の独自依頼によって日本語版のほうが先に出版されるようになったのでまた日本語で追っかけ始めて、最新刊はまた英語版が先に出てたんだけど、結局、翻訳を待ってしまった。

  • 松田青子『英子の森』(河出書房新社,2014年2月)
    6つの作品が入った短編集。表題作、いわゆる英語屋さんとして派遣で働く部分はたぶん(直接こういう世界を知ってるわけじゃないけど)かなりリアルなのに対して、それぞれの登場人物が自分の拠りどころとして、それぞれのこだわりが表出した「森」に住んでいるという不気味にメルヘンな設定がなんだか素敵。反感を抱いていた「グローバル」さんと、意外に話がはずんでしまうシーンが好き。子供の頃から英語が好きで、英語を「新しい世界につなげてくれる扉」と捉えていたという主人公が少し羨ましく感じた。私にとっては、人生で最初に接した英語は、これを最低限なんとかしないとサバイバルできないという「生存を脅かす壁」だったからなあ……(小さい子は順応能力が高いから大丈夫だよHAHAHA!ってノリで、自分の名前をローマ字で書くことすらできない状態なのになんのフォローもなく突然アメリカの公立小学校に放り込まれた頃のあれこれを思い返すと、いまだにそこはかとなく胸が痛むのだ)。これ同じようなストーリーでも主人公が夢を託す対象が「英語」じゃなかったら、もうちょっと違う読後感だっただろうな(笑)。一緒に収録されてるなかでは、「おにいさんがこわい」がトリッキーな構成で面白かった。「博士と助手」は、twitterやってる人なら苦笑いできるのでは。


  • 杉作『猫なんかよんでもこない。その2』(実業之日本社,2013年3月)
    1冊目だけでもきれいに終わってたので2が出てるの気付いてなかった。デフォルメ強い絵柄なのに、猫さんの所作とか反応とてもリアルに感じる。クロがいなくなったあとの1人と1匹生活。新展開への兆しがあったところで切れるので3も読まねば。

  • 荒川弘『銀の匙 Silver Spoon』第11巻(小学館,2014年3月)
    もう入学して1年か早っ! と思いかけて、いや11巻かけて描いてんだから別に早くないかって考えなおした。でも八軒くん視点だといろんな出来事ぎっちりであっという間よね。彼が見つけた意外な「やりたいこと」、どうなるどうなる!?

  • ヒラマツオ『台湾 女ひとり旅』[Kindle版](KADOKAWA・中経出版,2013年4月)
    コミックエッセイ。この人のお土産センス好きだなあ。この手の本のお土産紹介コーナー、だいたいちょっとは「個人的にはこれもらってもな」ってのが入ってるんですが、この本に写真付きで載ってるのは、きっとどれをもらっても嬉しいわ。みんなかわいい。

  • 獸木野生 『PALM 36 TASK I』(新書館,2014年4月)
    とうとう最終話開幕。なんかJBがスケールの大きなことに手を出しまくってるし、いろいろ背負い込みまくってるし、ものすごく「生き急いでる」感じになってて続きを読むのが怖い。いや、彼の没年はこれまでの作品ですでに明示されてるわけだけど。



実は今月後半に、iPad mini(Retinaディスプレイモデル)を買ってしまったので、日本語の電子書籍も読もうと思えば読めるようになったのですよ。ただ、前から持ってた古いKindleにすでに洋書を溜めちゃってるからなあ……。ワンクリックで気軽にダウンロードできるからって、「いつでも読める=いつまでも読まない」になっちゃわないよう気をつけたい(それは紙の本でも同じなんだけど、電子書籍は積んでも見た目の圧迫感がないからさ!)。
Posted at 12:45 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark
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