虫のいい日々

あぶはち取らずと言われても、極楽とんぼで過ごしたい。
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2016年2月に読んだものメモ
  • 山口恵以子『山口恵以子エッセイ集 おばちゃん街道 小説は夫、お酒はカレシ』(清流出版,2015年9月)
     「食堂のおばちゃん」をやりながら小説家デビューしたことで話題になった著者が生い立ちやデビュー後の目まぐるしい毎日などについて綴った書き下ろしエッセイ集。各作品の内容と著者のバックグラウンドとの関係も見えてくるようで興味深い。明るく前向きに現実的に、チャンスを逃がさず生きてきたかたなんだなあ。そのため精神的にかなり「マッチョ」な印象で、世間の甘ったれた輩に物申す的なメンタリティもお持ちなので、近所にいたらまぶしいと思う……つーかオレたぶん嫌われるか無視されるか説教されるわ(笑)。でも、山口さんの小説作品に登場する女性たちの誇り高さ、潔さ、芯の強さはとても好きで、こういうかたが書いているのだということにも深く納得する。

  • 乾石智子『滅びの鐘』(東京創元社,2016年1月)
     先住民と征服者たち、ふたつの民のあいだの危うい均衡が破壊されたことから始まる物語。心の柔らかな少年少女らの成長、自然との共存、世界の在り方に対する視線などが細やかで、憎悪や絶望を塗り替える魔法の描写と新しい時代を築いていくことへの希望が美しい。

  • アンディ・ウィアー『火星の人』(訳:小野田和子/ハヤカワ文庫SF,2014年8月/原書:Andy Weir "The Martian" 2011, 2014)
     映画版があまりにネットで話題で、どんどんネタバレが目に入ってしまうので、前々から自宅にあった原作を慌てて読んだ。言ってみればすごくシンプルな筋書きを、最初のシチュエーションが次のシチュエーションを呼び込む感じで、どんどん転がしていく。あと語り口の明るい勢いが、これ訳してて悩んだところも多くありつつすごく楽しかっただろうなあって。全体を通じて性善説なのもよい。誰も、人間の命は使い捨ててはいけないものなのだという基本姿勢を、疑わない。ふと現実を振り返って心許なくなったりもしたけど、だからこそこういうフィクション大事。

  • 森博嗣『作家の収支』(幻冬舎新書,2015年11月)
     題名どおり収支を具体的な数字を挙げて説明してくださっているのだけど、読んでる私の側の問題として数字に弱いので目が滑る(笑)。純粋な小説執筆以外の依頼にはそんなのもあるのか、とかそういうお話が面白かった。コンスタントに出力できるというだけで才能よなー。

  • 東山彰良『ありきたりの痛み』(文藝春秋,2016年1月)
     分量的に多いのは映画レビューを収録した第蕎蓮F本の小説を読まないとおっしゃってるのにもうなずける、独特な空気を感じる文体。露悪的なようでいて、いい人そうでもあって。直木賞直後の、日本と中華圏と両方から大きく反響が届きはじめたときの記述が面白い。

  • 伊藤理佐『ステキな奥さん ぶはっ』(朝日新聞出版,2015年10月)
     文章にひとコマ漫画やイラストがついた感じのエッセイ集。ご家族のこととか日常の生活での引っかかりとか、気軽に読める内容だけど、ご本業の漫画と同じノリで楽しい。自然体とはこういうことかと思うような肩肘張らない雰囲気で著者に対して好感が湧く。


  • 荒川弘『百姓貴族』第4巻(新書館,2016年3月)
     やっぱり本州の街なかの感覚で考えてるといろいろびっくりするなあ。学校から行く遠足の目的地が自分ちとか。農家の結婚式の話も面白かった。豪快なお父さまが、いつまでも「馬頭さん」のご加護を受けてお元気でいらっしゃいますように。

  • 伊藤理佐『ハチの子リサちゃん』[Kindle版](双葉社,2013年4月/底本:2007年3月〔第3版〕/親本:2004年)
     主に小さい頃のエピソードを語ったもの。伊藤さんと私はほぼ同世代のはずなんだが、住んでるところが違うと思い出もずいぶん違う。先日読んだエッセイ集にも登場したお父さんと犬の文太、漫画で読むとさらにカワイイ。

  • 獸木野生『パーム (38) TASK III』(新書館,2016年3月)
     ぐはっ。このシリーズを私が読み始めたのは1984年なんですが、その頃からのエピソードが、今頃になって別の面を見せ始めて、ぞくぞくする。破滅へ突っ走る予感しかしない追い詰められた状況でこの巻は終わるけど、まだまだ一波乱あるはず。ジェームスが若くして亡くなることはシリーズの早いうちに明かされており、あとは「どこまで敵に反撃したうえで?」とか「どんな経過をたどって?」みたいな部分に刮目するしかないわけで、それでもぐいぐい引っ張られる。引っ張られるけど、続きが怖い。

  • 小西紀行『妖怪ウォッチ』第9巻(小学館,2016年3月)
     ものすごく強引にウォッチ零式とUプロトタイプを一気に出してきたのが笑えた。こっちのヒキコウモリちゃんは大富豪じゃないのね。イナホとUSAピョンのロケット組み立てエピソード、小西先生が描くと枝葉が刈り込まれてアニメ版よりもストレートに熱い。
Posted at 19:18 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark
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